日米の加算税の違い

日本と比較して米国の加算税は高いと思います。例えば、原則として

          日本     米国

過少申告加算税   10%     20%

無申告加算税    15%     5%~25%

重加算税      35%     75%

不納付加算税    10%     100%

となっています。重加算税の75%も日本の感覚ではとても高率。不納付加算税に至っては不納付額の100%ですからこの2つの加算税は避けないと倒産してしまいます。

米国は全員に確定申告義務があるのと加算税の高さのせいか皆さん税金に関心が高いように感じます。もう一つ付け加えると無申告加算税と重加算税の対象になる税金には時効がないんですね。日本だと7年たてば時効になります。でも米国はならない。米国のことわざに絶対に逃れられないものは「死と税金」というのがあるそうです。分かりますね。

アメリカセミナーその2

こんにちは。智世です。

前回に引き続き今回もアメリカセミナーのご報告をしようと思います。

3回目のセミナーは2017年の9月に行いました。この時からサンディエゴでもセミナーを開催し始めました。セミナーは土日に行うので土曜日にサンディエゴ、日曜日にロサンゼルスとハードな移動でしたが、無事開催することができました。
サンディエゴはトーランスから更に南に行ったところにあり、メキシコに近かったです。とても南国の雰囲気できれいな町でした。

一番最近行ったセミナーは2018年3月31日のロサンゼルスと4月1日のサンディエゴで開催しました。

2017年からのセミナーでは講師陣が一新し、お寺のご住職と介護施設を運営している方との合同セミナーです。相続、介護、お墓という流れをまとめて情報提供できる場となっております。

次回開催はこの11月にハワイで開催予定です。その情報も随時載せていこうと思います。

遺留分を無視した遺言

昨日、相続税の申告の依頼がありました。この相続、相続人が全部で7名、父親はすでに亡くなっていて今回は母親の相続です。10年前に作成された公正証書遺言がありました。ところが、この遺言によって遺産を貰える人は5名。残りの2人は何も貰えません。遺言の執行者は次女が指名されています。もうすぐ七七日なので遺言があることを他の相続人に伝えるのですが、間違いなく遺留分を請求してくるだろうとのことでした。

折角、遺言があっても遺留分を考慮していないと結局揉めることになってしまいます。この遺言を作成したのは司法書士さんでした。遺留分を考えなかったのでしょうか。それと、遺言の内容もどうも・・・共有が多いんですね。共有財産は処分に困ります。私も遺言作成を依頼されることもありますので遺留分には気を付けないと。「人のふり見て何とやら」ですね。

ヒデアキ

アメリカセミナー

こんにちは。所長の娘の智世と申します。今まであまり動きのなかったこのブログですが、せっかくなので活用していこう!ということになり、今まで行ってきたアメリカセミナーについてご報告しようと思います。

これまで4回ほど開催してきたアメリカセミナーですが、はじめは2015年11月にロサンゼルスで開催いたしました。トーランスという町で、ロサンゼルスのダウンタウンから南にあります。当時はトヨタをはじめとする日本企業が多くある日本人が多く住んでいる場所でした。日系のレストランもスーパーもあり、日本人が過ごしやすい町という印象を受けました。

プライバシー保護の関係で画像を加工しております。

初めての開催でしたが、多くの方が足を運んでくださり、ソファー席まで満席になる状況でした。

セミナーの2回目は2016年11月に行いました。その際も2015年と同様にロサンゼルスのトーランスで行いました。

2015年と2016年に開催したアメリカセミナーは同業者の方と一緒に開くセミナーでした。

話すテーマは先生により異なり、幅広い税に関するセミナーができたのではないかと思います。

セミナーには質疑応答も含まれています。また、税の問題や質問は人によりケースが様々ですので個別面談という形もとっております。

2015年と2016年はこのような形でセミナーを行いました。

次回のブログでは2017年と2018年に開催したアメリカセミナーについてご報告しようと思います。

相続税対策だけの目的の養子縁組

1年前の判決ですが、相続税対策のためにされた養子縁組も無効ではないとの最高裁の判決が出ました。

こういった養子縁組は実際に多いのだと思います。もっとも簡単な節税方法ですから。

でも、この養子縁組は無効にならなかった。実はこの判決が出たのには日本の養子制度の実態があったのですね。昔から日本では養子縁組が実際の親子関係を作る意図でなくされたものが多かったのです。例えば、①ある身分の高い武士が町家の娘を好きになってしまった。ところが家格が違い過ぎて結婚できない。こんな場合、この娘を武士の家に養子にやります。これを2回ぐらい繰り返し、家格が同じくらいの家の養子になってから結婚します。②ちょっと前に高校入試に学校区という制限がありました。つまり住まいにより受験する高校が制限されていた時があったのですね。この頃、違う学校区の高校に行きたい場合、その学校区に住所がある親戚に養子に行ったりしていたそうです。③第2次世界大戦中、家督相続の時代、長男には徴兵の召集令状が来ない時期がありました。家を継ぐ者がいなくなっては困るからです。従って、徴兵逃れのために長男ではない男子が男の子供がいない家の養子になる。

と、こんな具合に養子制度は実際の親子関係を作るという目的から離れて利用されていました。この判決にはこんな理由があったのですね。

 

外国不動産を利用した節税

まず、アメリカでは中古不動産の価格が下がらない。日本だったら建築後20年以上経過した建物は値打ちがありません。値打ちがないどころか解体費用を負担して欲しいとまで言われます。ところがアメリカの場合、中古で20年経過した不動産でも新築時と比較して殆ど値が下がらないそうです。

これを利用した節税策があります。築後30年くらい経過した家を購入して賃貸します。所得を計算する際に賃料収入から固定資産税や管理費等経費のほかに減価償却費を引くことができます。アメリカの不動産所得の計算でも減価償却費の計算に合っては日本の耐用年数を適用します。木造建物の耐用年数は22年です。築後30年の建物だと耐用年数を経過していますね。この場合、中古資産の耐用年数は22年の20%すなわち4年として計算します。仮に、この中古建物が1億円でそのうち建物が7千万円だとするとこの建物の減価償却率は0.25つまり1、750万円の減価償却費が計上できることになります。家賃収入は仮に利回りが7%だとしても年間700万円、これから減価償却費と経費を差し引くと1千万円以上のマイナスが出ることになります。そして、このマイナスを他の所得と通算することができます。

この不動産を5年以上所有していれば譲渡した際は長期譲渡所得となり、キャピタルゲインに対して20%の率で課税されます。ところが、高額所得者の場合、住民税を入れたところの税負担率はは55%になります。つまり、簡単に言えばこの例の場合、建物価額7千万に対する5年間の節税額が3千8百50万円、そして売却した際の譲渡にかかる税は1千400万円となり差額2千4百50万円節税できることになります。

ただし、この節税スキームに対しては会計検査院が指摘しており改正されることになるかもしれません。

あるクライアントさん

あるクライアントさんがお見えになりました。年末調整の資料をお持ちです。毎年、年末調整のため支払った年金額や健康保険の金額を調べていただくのですが、奥さんの国民年金が都市の途中でなくなりました。奥さんが60歳になったのですね。「うちのが今年で年金終わったから」とクライアントさん。保険料を払わなくなったのは良いのですが、これも寂しい。高齢化社会です。