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2006年9月13日(水)

=シリーズ戦略会計=   借対照表はバランスが肝心

 

 貸借対照表の分析で一般的なものは概ね以下の様なものです。

@流動比率      流動資産/流動負債

 このほかにも当座比率というのがあります。

 様は直に資金化できる資産と、直に返さなければ、あるいは支払わなければならない負債のバランスを見ています。当然100%を超えていればいるほどその企業の安全性が高いと言うことになります。

A固定長期適合率
  固定資産/(長期借入金+自己資本)

 これは、どれだけ資金が固定化されているかを見る指標です。

 当然率は小さい方が財務内容が良いと言うことになります。

B自己資本比率    自己資本/総資産

 結果である資産の原因となる資金の調達の内、自己資本すなわち自分で稼ぎ出したお金と他人から拝借しているお金の割合を言います。

 当然これも%が高い方が安全性は高いということになります。

 しかしこれらの分析も、元になる数字が確かでなければ何の意味もありません。

 ですから、元になる数字の前年との比較が重要となってくるわけです。

貸借対照表はバランスシート

 「売掛債権」に比べて「買掛債権」が異常に増加した場合で、「現金預金」が少ない場合、あるいはあまり増加していない場合などは、資金繰の悪さを意味します。

 逆に「買掛債権」に対して「売掛債権」が異常に増加した場合は、得意先の不良債権の発生や、架空売上の計上が懸念されます。

 貸借対照表のことを「バランスシート」と言いますが、前年との比較でもバランスが肝心なのです。

 企業は様々な要素で複雑に活動しておりますから、一概には言えませんが、バランスが悪い時はその原因を確かめておく必要があります。