バックナンバー  2007年10月  2007年11月 
 

2007年12月7日(金)

わかりやすい交際費  広告宣伝費の範囲

 
 

 生命保険代理店を営む会社では、毎年、年末のお歳暮の時期になると日ごろから出入りしている会社の人に翌年のカレンダーや手帳を相当数配っています。

 これに加え、社名入りのゴルフボールを配ろうと計画した場合、交際費に該当するのでしょうか。


多数のもの・少額要件

 社名を入れるなど、広告宣伝の効果を目的として、カレンダーや手帳、扇子、うちわ、ボールペン等を配る費用は、交際費等に該当しないとされています。

その際の判断基準は、法人税の通達において

少額物品の範囲通達(要約)

  1. 多数の者に配布することを目的とし
  2. 主として広告宣伝効果を意図して配る物品でその価格は少額であるもの

としています。

 今回の場合は、1.の要件を満たしてますし、今回のゴルフボールも、もちろん1人に配る数にもよりますが、2・3個なら2.の要件も十分に満たしていると言えます。

 2.少額の判断基準ですが、配る物品の購入単価がおおむね1,000円以下と考えておけば問題ないでしょう。

 数年前まではテレフォンカード、クオカードなどのカード類が多く利用されてきたようですが、最近は携帯電話のストラップなどを配ったりするケースが多く見受けられます。

その他の広告宣伝費

 次のような費用も、不特定多数者の者に対する広告宣伝費としての性質を持つため、交際費等には含まれないものとされ、広告宣伝人なります。


広告宣伝費通達(要約)

  1. 製造業者や卸売業者が、抽選により、一般消費者に対し金品を交付するための費用又は一般消費者を旅行、観劇などに招待するための費用
  2. 製造業者や卸売業者が、金品引換券付販売に伴って一般消費者に金品を交付するための費用
  3. 製造業者や卸売業者が、一定の商品を購入する一般消費者を旅行、観劇などに招待することをあらかじめ広告宣伝し、その商品を購入した一般消費者を招待するための費用
  4. 小売業者が商品を購入した一般消費者に対し景品を交付するための費用
  5. 一般の工場見学者などに製品の試飲、試食をさせるための費用
  6. 得意先などに対して見本品や試用品を提供するために通常要する費用
  7. 製造業者や卸売業者が、一般消費者に対して自己の製品や商品に関してのモニターやアンケートを依頼した場合に、その謝礼として金品を交付するための費用