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2007年7月19日(木)

相続手続きの煩雑さ 遺産整理の手続き

 
 

 相続が発生すると、相続税の申告手続きとは別に、生活や暮らしに関連する雑多な手続き(電気やガスといった公共料金の口座変更等)が沢山あります。

 最近は、夫婦2人だけの生活、高齢化によって、名義変更のための各種手続きをするにしても、何をどこで、部数は何部必要なのかといったことなど、残された奥様だけではわからないことが多いのが実情かと思います。

 また、相続税がかかる程度に財産のある方であれば、専門家が付いていますので、ある程度の必要書類の準備はできますが、むしろ、相続税のかからない人の方が圧倒的に多いのです。

 相続に関する雑多な手続きは、遺産の多寡にかかわらず無情にもやってきます。

 この種の手続きのお手伝いは、相続にかかわる者にとっては無視できない仕事です。

 

(1)遺産整理の手続きについて

 この遺産整理の手続きは、相続税の申告業務とはその内容を異にするものです。

 相続税の申告の有無にかかわらず、葬儀後しなければならい手続きは、実に約60種類もあると言われています。

 多くの手続きは、申請主義が原則であり、申請がないと給付されません(過日の社会保険庁の5,000万件の年金記録喪失事件)。

 申請しないと給付されるはずの年金が貰えないと言ったケースや、手続きをしないばかりに延滞金や罰金を徴収されたといった不利益を被るケースも生じます。

(2)相続に関する生活・暮らしの手続き

 そこで、生活・暮らしに関連した相続の主要手続きを列挙してみたいと思います。

  1. 「貰う手続き」
    1. 遺族厚生・基礎年金の請求
    2. 寡婦年金の請求 
    3. 死亡一時金の請求 C高額療養の請求等。

  2. 「引き継ぐ手続き」
    1. 家屋の火災保険
    2. 電気・ガス・水道料金等の口座変更
    3. NHK、電話料金の口座変更等。

       
  3. 「廃止する手続き」
    1. クレジットカードに関する手続き
    2. 携帯電話の解約
    3. キャシュカードの返却
    4. カードローンの解約等。