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2007年6月26日(火)

250%定率法とは何だ
 
 

これからの償却方法

 自民党「税制改正大綱」が12月15日の新聞朝刊に掲載され、減価償却方法として「250%定率法」が導入される、と報道されました。

 法定耐用年数経過時点の「残存価額10%」という現行制度を撤廃し、その時点で100%の償却となるようにするための手法です。


定率法という名の定額法

 「250%定率法」では、定額法の償却率を2.5倍(250%)した率を償却率とします。これが、その名の由来です。

 定率法を選択した企業は定額法償却率(ただし250%)で償却費を計算する、ということです。


ただし途中で100%定額法に変更が義務 

 「250%定率法」では、法定耐用年数が2年以下のものは1年で償却完了してしまいますが、それ以外ではある経過年数以降において、必ず償却方法を定率法から定額法に切り替えることが義務付けられます。


定額法への変更の従来の規定

 「定率法から定額法への変更」については従来から規定があります。

 その変更をした任意の事業年度の開始の日における帳簿価額を新規の取得価額とみなし、法定耐用年数の残りの期間を新規の法定耐用年数として償却計算します。

従来の規定と違うのは変更の時点

 「250%定率法」では、定率法から定額法への切り替えのポイントは決まっています。100%定額法へ変更した方が、償却額が大きくなる年がありますので、その年から切り替えなければなりません。

 具体的には、いずれかの耐用年数の通常の定額法の率が、ある耐用年数の定額法償却率の2.5倍以上のとき、その耐用年数が100%定額法へ変更するときの残りの期間となります。


10年の耐用年数を例にとると

 10年の定額法償却率0.1の2.5倍である0.25が「250%定率法」償却率になります。毎年の未償却残額にこれを乗じます。

 そして、過去に償却不足がなかった場合、0.25が通常の定額法償却率を超えている年数のところは3年のところです。

 従って、この場合、最後の償却期間3年間は通常の定額法に切り替わり、切替え時未償却残額の3分の1がその後の年の償却費となります。