2006年9月29日(金)

企業信用調査報告書正しく見ていますか?
 
 

大手企業の担当者は責任回避が目的?

 取引先企業の信用調査は一般的には民間の調査会社に依頼して提出された『企業信用調査』の報告書がいまだに主流のようです。

 そしてこの報告書の読み方・活用の仕方のほとんどは大手企業も中小企業も共通して「第一面に表記されている評価“信用程度ランク”で判断する」という実態です。

 調査会社によって異なりますが、仮にAランクは100点満点中の80点以上、Bランクは65点以上80点未満、Cランクは50点以上65点未満、Dランクは35点以上50点未満、Eランクは35点未満としましょう。

 調査結果のランクの構成は、100社中Aはゼロで5社位がBランク、95社がC・D・Eランクとなります。勿論、好況企業への調査や好況業界によってはBランクが10社でCランク以下は90社位かもしれませんが、いずれにしても一定の傾向となりますので、“ランクで判断する”ということは、“傾向で判断する”ということになり、正しい決断はできません。

 役員や社員そして銀行の動向など中身の分析に強く関心を持つべきです。

 自社にとって重要な調査対象企業であれば隔年ごとに継続して調査をかけ、登記簿謄本も含め、変化を観察することが大切です。