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  〜その他〜
  通達整備により明確になった「事前確定届出給与」の取扱い
 

[相談]

 先般、平成18年度の改正に対応する法人税基本通達が整備され、発表されました。

 そこで、今回の通達整備により、「事前確定届出給与」に関して新たにその取扱いが明確になったことは何でしょうか。また、明確になったことにより注意すべき点はありますか?簡素に、かつ、分かりやすく教えてください。

 

 

[回答]

 当基本通達の発表により、以下のことが明確となりました。

1.事前確定届出給与の意義(法基通9-2-14)

  「事前確定届出給与」は、所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づ
  いて支給される給与であり、届け出た支給額と実際の支給額が異なる場合
  には、原則として、その支給額の全額が損金不算入となることに注意する。


2.確定額の意義(法基通9-2-15)

  「事前確定届出給与」の「確定額」には現物資産により支給するもの、支給
  額の上限のみを定めたもの及び一定の条件を付すことにより支給額が変動
  するようなものは、これに含まれない。


つまり、役員給与を損金算入とするために事前に誰に・いつ・いくらを支給するかを定めて届出ることが必要なのですが、例えば届出額より多く支給した場合には、その届出額を超える部分だけでなく全額が損金不算入となってしまうということになります。

  また、届出額より少なく支給した場合にも全額が損金不算入となってしまい
ます。

 届出の金額は、例えば「xx円以内とする」といった幅のある届出や「業績が○○を超えたらxx円とし、業績がが○○以下であればxx円とする」といっ た条件付で確定する届出は認めらないということになります。

 なお、平成19年度税制改正において、「臨時改定事由」や「業績悪化事由」 に該当する場合には、届出の変更が認められることになりましたので、ご留意ください。