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◇新着税務情報◇
  〜相続〜
  土地と自己株式の遺贈と受入れ
 

A社へ土地とA社株式を遺贈しようかと思っています。

この場合、実行は可能でしょうか?実行できるとしたら、相続税の計算はどのようになりますか?

また、受け入れるA社側は、どのように処理をするのでしょうか?

 

 

ご質問の件ですが、A社へ土地とA社株式を遺贈することは可能です。

 この場合、相続税は課税されません。ただし、相続税が課税されないかわりにA社に法人税が課税されます。(相法66条1項()書)

 受け入れるA社側は、土地についてはその時の時価で受け入れ処理をし、時価相当額が益金に算入されます。

  A社株式については、A社の自己株式の取得として処理されます。

 自己株式の取得については、平成18年の改正前までは有価証券の取得として取扱われていたために、無償(贈与)で取得した自己株式は、時価で取得価額を決定することになり、無償の取得は、受贈益として課税されていました。

 しかし、改正後は自己株式は有価証券から取り除かれ、自己株式の取得は資本金等の額のマイナス要素として取扱われることになり、無償取得をもって受贈益として課税されないことになり、取得した会社は自己株式数の増加の処理(株主台帳の整理)のみで仕訳処理は必要なくなりました。

下記は受け入れるA社の仕訳例です。(改正前でみなし配当ない場合)

     借 方    貸 方
      (土地) / (受贈益)
(有価証券)/ (受贈益)