家屋が相続財産となった場合には、その家屋を自分で使っているか他人に賃貸しているかで、その評価方法に違いがあります。
自分で使っている場合の家屋の評価方法は、
評価する家屋の固定資産税評価額×倍率(1.0)・・(ア)
となります。
(評基達89)
ご質問の場合ですと、他人に家屋を賃貸していますので自分で使っている場
合と比べて評価額は少なくなります。
その評価方法は、
自用家屋の価額(ア)−(ア)×借家権割合 となります。(評基達93)
借家権割合とは賃借人の有する賃借権の割合で、国税局長の定める割合です。
独立家屋の場合、当地区の借家権割合は名古屋国税局長が100分の30と発表していますので、 自用家屋の価額(ア)−(ア)×100分の30となり、つまり、自用家屋の価額(ア)×0.7 で評価することとなります。
また賃貸人と逆の立場である借家人の場合には借家権が存在しますのでその評価方法は自用家屋の価額(ア)×借家権割合となります。(評基達94)
ただし、借家権は通達で定められていますが権利金等の名称をもって取引される慣行のない地域(当地区を含む)にあるものについては評価しないこととされています。
(評基達94但書)