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2009年12月24日(木)

民主党政策集INDEX 2009
国際連帯税のあり方
 
 

 「国境を越える特定の経済活動に課税し、集まった収入を貧困撲滅・途上国支援などを行う国際機関の財源とする『国際連帯税』について検討を進めます。」

 民主党の政策集INDEX 2009にはこのような記載があります。国際連帯税という聞き慣れない税金について書かれています。


国際連帯税とは

  • 国境を越える特定の経済活動に課税

  • 貧困撲滅・途上国支援などを行う国際機関の財源とする

 

 国際連帯税の規定はこれだけなので、確たることはわかりませんが、新聞やネットで知ることが出来たところを紹介したいと思います。


フランスなど8ヶ国の航空券税

 フランスやドイツなど先進国を中心に、すでに8カ国で現実に導入している国際連帯税で、航空券に課税するものです。

 フランスでは航空券の行き先やクラスによって、1〜40ユーロの課税がされています。

 各国が徴収した航空券税は、国連機関のUNITAID(国際医療品購入ファシリティ)に集められ、実際の援助にまわされています。

トービン税(通貨取引税)

 トービンが1972年に提唱した税制度で、投機目的の短期的な取引を抑制するため、国際通貨取引に低率の課税をするというもので、NGOなどがトービン税の税収を発展途上国の債務解消・融資やエイズ、環境問題などに使う可能性を提案しています。

 でもトービン税には世界各国が同時に導入しなければ効果が出ないという難点があるといわれています。


その他の国際連帯税の財源

 武器取引税や炭素税も国際連帯税の財源とされることがあるものの、武器取引には捕捉困難性が付きまとい、炭素税は国際連帯税としてよりも国内環境税としてすでに多くの国で採用されています。


日本の推進議員グループ

 日本にも超党派で構成する「国際連帯税創設を求める議員連盟」があるそうで、その働きかけの影響で民主党の政策となっており、国際的な通貨取引税の導入に向けて日本がイニシアティブを取ることを勧めています。