2009年2月6日(金) |
有事の金?
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元素記号Au 皆さん中学校の理科で元素記号をひたすら暗記した記憶はありませんか。 HやOやCなど、頭の痛い想いをして。今にわかにAuが注目を集めております。 Auとはずばり金のことです。Ptはご存知ですか。 これはプラチナのことを表しています。サブプライムローンによる金融危機の影響もあり、実物資産である金やプラチナの投資が注目を集めています。 そもそもなぜ実物資産には利息や配当がつかないのに投資の対象になるのかを考えてみましょう。 お金はお金だった 戦後ドルは1971年まで金と交換できる紙幣でした。 1オンス=35USドルで交換されていて、ドルが金の裏づけのある紙幣としての意味を持っていました。つまり、金を米国が保有していないとドルを刷ることができないということです。 しかし、1971年のニクソンショックにより、ドルは金との交換ができなくなりました。 これにより米国は自国の金保有量の如何にかかわらず、ドルを刷ることが可能になったのです。 |
ドルの価値の下落 物価と貨幣の価値は相関関係にあります。 つまり、インフレは物価が上昇するのと同時に貨幣の価値が下がることを意味し、逆にデフレは物価が下落するのと同時に貨幣の価値が上がることを意味します。 金融危機を安定化するため、米国は多額のドルを刷っている状況にあります。 貨幣の価値の下落は物価の上昇ということになります。このような理由で、物価は上昇する、特に金は絶対量が限定されているため上昇するといわれてきたのが「有事の金」です。 しかしこの間の原油や穀物の高騰と下落を見ても、物の価格の上昇は、すでに有り余ったドルが何処に流れるかと、いった問題で、古い経済原則は通用しませんが、「有事の金」というかつての幻想で、金が買われているのだと思います。 しかし投資はほどほどに しかし投資は何処まで行ってもゲームです。金融危機の経験も踏まえて、素人が投資で生計を立てようなどと思わずに、自己責任の範囲でほどほどに。 |
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