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2008年9月16日(火)

棚卸資産は調査の要
 
 

棚卸資産とは

 販売することを目的として保有される財貨、用役又は投下される財貨、用役を棚卸資産といいます。

 ですから、販売目的かどうかが問題で、同じ不動産でも、販売目的であれば棚卸資産ですし、そうでなければ、固定資産ということになります。


法人税法上の棚卸資産は

 上記の棚卸資産から、有価証券と短期売買商品を除いています。

 「短期売買商品」とは、短期的な価格の変動を利用して利益を得る目的で取得した資産です。金、銀、白金等の資産をいいます。

 法人税法上何故、有価証券と短期売買商品を棚卸資産から除いているかと言えば、有価証券と短期売買商品は別個に評価方法を規定しているからです。


商売によって棚卸資産は色々あります

 経理の勘定科目で棚卸資産と言われるもので主なものは、「商品・製品」「半製品・仕掛品」「原材料」「貯蔵品」「未成工事支出金・仕掛工事」等です。

 

期末棚卸資産は税務調査の基本です

 なぜなら、売上原価は次の計算によって算出されますので、期末棚卸資産が増えるとその分売上原価が減り利益が増えます。

 期首棚卸資産+当期仕入又は製造費用
−期末棚卸資産=売上原価


期末近くに仕入れた商品や材料や外注費が期末棚卸資産に計上されているか?

 また、期首に売上となった物の原価が、前期末の棚卸資産に計上されているか?

 特に最終期の期末と進行期の期首の、この一連の流れの確認は、税務調査で必ず最初に行われます。