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2007年11月28日(水)

きっぷがよかったのに

 
 

プリペイドカードで潤った

 国鉄時代の1985年に関東圏の主要駅でプリペイドカードであるオレンジカードの販売が開始されました。

 その後1991年にはイオカードが販売され、今では2001年販売開始のSuicaが主流になっています。

 切符の時代の改札切符切り要員であった駅員や切符の製作回収整理のためのコストの削減を考えると、これらの出現はJRの収益構造に大きく影響を与えたものの一つといえるでしょう。


Suicaが貢献している

 Suicaは定期券の機能や電子マネーの機能など多種の性質を持ったカードですが、電車や列車に乗るときの「切符の機能」がありません。

 切符の意味するところは○○駅から△△駅までの輸送契約ということです。

 事故のときでも振替輸送によって契約が履行されます。

 しかしSuicaでの乗客は、乗車駅で通過の事実を記録されるものの、着駅を特定しない後払い精算ですから、振替輸送は受けられません。乗車駅まで無償送還するけど、

 ここで降りるならここまでの運賃は払えとなっています。

 切符には気っぷがよいのに、Suicaだと踏んだり蹴ったりのような気がしませんか。(Suica定期=契約)

 

 

乗客とは規則に基づいた契約

 振替輸送は、不通区間を含む乗車券を持つ乗客が一定の条件のもとで他の事業者の交通機関を迂回利用できる制度です。

 JRでは、「旅客営業規則」で定めています。

 そしてSuicaでの乗客を振替輸送の対象外とすることは「ICカード乗車券取扱規則」で定めています。

 たった一片の切符ですが、契約となると重いものなのですね。