2007年10月2日(火) |
賃借人と自己破産 |
現在の投資ブームでワンルームマンション等に投資をして大家さんになっている方も多いと思います。 順調に賃料が払われていたので安心していたら賃借人が破産をしてしまいました。 どうなるのでしょうか?
旧民法は賃借人が自己破産した場合の規定として、建物の賃借人が破産宣告を受けた時は、賃貸借契約に期間の定めがあっても解約の申し入れができるとし、最高裁の判例も借地借家法の適用はないので解約に正当な理由の必要は無いとしていました。(昭和45年5月19日判決)
しかし民法の一部改正により上記規定は削除され、その為ただ賃借人が破産しただけでは、契約を解約することはできず、建物の賃貸借契約が平成4年8月1日以前の場合、賃貸人自らが使用するなど正当な事由が必要となりました。(借家法第1条の2)また、それ以降の場合でも、諸事情を考慮して正当な事由が必要になります。 (借地借家法第28条)
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3.まとめ よって、正当な理由がなければ、例え賃借人が破産をしても、それだけでは部屋を出て行ってもらうことはできず、賃料の不払等があったとき、初めて明け渡しを求めることができるのです。 この改正の理由は、賃借人が破産したからといって、当然に賃料を滞納するわけではなく、賃貸人を保護し過ぎているという批判があったからです。
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