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2007年8月7日(火)
人材派遣業の光と影
 
 

M&A人気業種ランキング

 M&A仲介市場における本年3月公表の人気業種ランキングは、

  1位 IT
  2位 人材派遣・アウトソーシング関連
  3位 不動産関連

 です。

 その前年においては、

  1位 IT関連
   2位 人材派遣・アウトソーシング関連
   3位 薬局
   4位 ビルメンテナンス関連
   5位 食品スーパー

 でした。

 1位と2位の人気度はここのところ不動の状態です。

 第2位の人材派遣・アウトソーシング関連業は参入障壁が低いので、自社の付随業務としたいということから、中小企業サイドの買収ニーズが強く、また業界再編がらみで大手企業からも積極的な買収ニーズがあります。

マル査告発業種ランキング

 国税庁は平成19年6月に前年度のマル査の活動報告を公表しています。それによると、告発の多かった業種ランキングは、

  1位 人材派遣業
  2位 キャバレー・飲食店
   3位 建設業

 です。

 その前年においては、

  1位 キャバレー・飲食店
  2位 不動産業
  3位 機械器具小売業
  4位 パチンコ
   5位 建設業
   6位 人材派遣業

 でした。

 従来、告発の多かった業種を抜いていきなり人材派遣業がトップに躍り出てきました。

 報告の解説部分に、「脱税の手口としては、人材派遣業を中心に人件費を外注費に科目仮装することによる消費税の脱税や所得を全く申告しない無申告が大幅に増加した。」と、書いてあります。

 国の解説が正しいかどうか、これから裁判で黒白を争うのか、そのへんはわかりませんが、人材派遣業へのマル査の介入がここのところ増えていたことは確かなようです。