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2006年12月11日(月)
=シリーズ戦略会計=  固定費は付加価値の分配
 

固定費=必要経費とは何か?

 「固定費」所謂「必要経費」とは何かと言われれば、収益を上げる為に必要な経費と言う答えが返ってくると思います。

 しかし携帯電話・車・パソコン・交際費等、本当に必要かどうかを厳密に検討すれば多くの経費が削減できると思います。

 しかし鉛筆1本まで本当に必要なのかどうかを厳密に検討していったら息が詰まってしまいます。

 そこで多くの場合必要経費は、現場すなわち企業活動の個々の場面で必要か否かを判断しております。

 判断に多少時間のかかる重要な経費もあるし、即座に判断できる簡単な経費の場合もあると思いますが、企業活動の個々の場面で必要か否かを判断して必要と認められた経費が必要経費で、その必要経費を0ベースで積み上げた総和が固定費と言うことが出来ます。


利益はどうしたら出るのか?

 mPQ−(F@+FA)=Gです。

 F@+FAが固定費FですからF<mPQであれば絶対利益は出るのです。

 すなわち、「固定費とは獲得した付加価値mPQの分配なのである。」と考えれば絶対にF>mPQと言うことにはならないで利益が獲得できることになります。

矛盾を解決することが経営者の仕事

 固定費を獲得した付加価値の分配と考えると、そこでは企業活動の個々の場面で必要か否かを判断して必要と認められた必要経費と、総和としての固定費の間で矛盾を生じることもしばしばであると思われます。

 この矛盾を解決するのが経営者の仕事であると言っても過言ではないと思います。

 とにかく0ベースの積み上げの固定費と付加価値の分配のバランスをどうとるのか、その為に創意と工夫をこらし知恵を働かせるのが経営者の仕事です。

 野放図に0ベースの積み上げで、結果これだけかかりましたでは、経営者は必要ないといっても良いと思います。


PQ

売上

vPQ変動費

mPQ

付加価値

(粗利益)

F@人件費

FA他固定費

G利益